ワンライまとめ 3
??????2026-07-09 16:18:08
「ああ。本当は彼らに譲ろうかと思ったんだけど、やっぱりキミに渡したくなった」
「でも俺、まだ飲める歳じゃないし」
「飲める時まで置いておけばいい。ボクからの成人祝いということで」
どうかな、無理強いはしないけど。とは言うものの、フォルネウスはソロモンが自分からの贈り物を断るだろうだなんて一つも思っていないし、無理やりにでも部屋に置いておこうとさえ思っていた。事実ソロモンも満更ではないようすでそわそわとしている。
「まだ成人まで数年あるのに」
「はやければはやいほどいいよ。親友の一番はボクが欲しいから」
直接的な言葉にソロモンは少し照れてしまう。ソロモンはとうとう頷いた。フォルネウスはわかっていたとばかりに笑みを深くする。
「でも、一つ条件がある」
「なんだい?親友」
「俺はお前と飲みたい」
「え」
固まったフォルネウスに意趣返しだと指を突きつける。
「怖いって言ってもさ、二人ならどっちかがやばくなったらもう片方が介抱できるし。それにほら、俺と飲む約束があるって言ったら絡まれずに済むだろ」
フォルネウスは少しぎこちなく、ああ、だのそうだね、だのと答えた。あまりにもフォルネウスらしくなくて、ソロモンは不安になる。
「……やっぱり、飲みたくないのか?」
「いや! いや……そう、いう、わけではないんだけど……」
多分……と言い淀むので、二の句が出るのを待つ。こんな風に慌てるフォルネウスを見るのは初めてだったので胸がざわざわとしてソロモンまで落ち着かない。
「多分、凄く嬉しい」
破顔して言う姿に「俺も楽しみだ」と返す。
後日、ソロモンの部屋にフォルネウスがワインの瓶を置いて行った。深みのある赤紫のワインは、今も開けられることなく棚に飾られている。